「いいか、もう余計なことはするな」

 ホーネストは念を押すようにベリルの胸に指を差し、軽く睨みつけたあとワゴンに乗って走り去った。

「言ってくれちゃって」

 遠ざかるワゴンにダグラスが呆れたようにつぶやくと、ベリルはそれをなだめるように肩を軽く叩く。

「ベリル」

 ふと背後からの男の声に振り返った。