「一般人の協力、感謝する」

 ベリルの言葉を待つつもりもなく険しく言い放つ。

「謝礼くらいは出るかね」

「親玉の方も無事、逮捕した」

 皮肉混じりの返しに睨みを利かせて付け加えた。

 倉庫にいたのは全て社員だ。

 社長以下、役員は本社で会議中だったため何も知らない彼らは当然すんなり御用となった。

「それは良かった」

 素直な言葉にホーネストは口の中で舌打ちする。

 やはり傭兵にいいようにされて気持ちの良いものではないのだろう。