クラウ・ソラスの輝き

「よくやった」

 それを見送ったベリルはダグラスの腕をポンと軽く叩き、パトカーで待つディエゴの元に足を向けた。

「怒られるのかと思った」

 ダグラスはその背中に苦笑いを浮かべる。

 思い切った事をしたと自分でも思う。

 危険な事だと解っていても、あれが最善の方法だった。

 ベリルもそう考え合図をしたのだから、的確な判断をしたダグラスに誰が怒るだろうか。

 ディエゴはベリルの手を握り、

「ありがとう! ありがとう」

 何度も頭を下げて涙を浮かべた。

 それに応えるように笑みを見せ、ワゴンにもたれかかっているホーネストに歩み寄る。