クラウ・ソラスの輝き

 ふと、ベリルと目が合う。

 その視線から何かを感じ取った。

「みんな、動かないで。ベリルが注意を引いてくれてる間に僕が出る」

 指示をすると銃を仕舞い、音を立てないように慎重に背後から近づく。

「お前たちは逃げられない。これ以上の抵抗は無駄だろう」

「うっ、うるせぇ!」

 ベリルの存在感が十分に発揮されているようだ、彼らはベリルだけに集中しダグラスにはまるで気付く気配が無い。

 少年と五メートルほどの距離に近づくとダグラスの動きが止まった。

 このまま勢いに任せてニールを掴んだとして、引鉄(ひきがね)を引かれれば自分だけじゃなくニールにも危険が及ぶ。