「威嚇しながら進むよ!」

 鳴り響く銃声に負けじとダグラスは声を張り上げた。

 破裂音は当然、倉庫内全体に伝わりベリルたちのチームも見つかる事になる。

「なんだ!?」

 ニールを監視している男たちは破裂音に何事かと立ち上がる。

 それが銃声だと気付いたのはすぐの事だ。

 不安げに入り口の方に視線を送っていると、あちこちから銃声が響いてきた。

「サツか!?」

「わかんねえよ!」

 庫内のためか音が反響して正確な位置が掴めず男たちは銃口を振り回す。

 味方同士で撃ち合うはずがない、きっと助けが来たんだと少年は口元を緩めた。