クラウ・ソラスの輝き

 グレーのパンツと黒いインナースーツ、上に厚手の前開き半袖シャツを合わせた恰好だ。

「全身凶器」と言われる普段の格好である。

 普段からベリルは物騒な装備をしているため、よほどの戦場でなければいつも身につけている武器で充分だ。

<C班、OKだ>

<B班も待機完了>

 ヘッドセットからC班のリーダーとダグラスの声が響く。

 その声を確認したベリルは腕時計に視線を落とす。

「五分後に決行」

 淡々と指示を下した。

 本来なら全員の時計を合わせて行うのが基本だが、今回は多少のズレは大目に見る事にした。

 一同は固唾を呑む──傭兵との初めての連携に緊張は拭えない。

 時計を見つめてその時を待った。