──それから十数分後、時刻は午後二時を回った所だ。 ベリルとダグラスがピックアップトラックに乗り込むと、他の刑事たちも数台のワゴンに乗り込んでいく。 「思うんだけどさ」 ふとダグラスがつぶやいた。 「特殊部隊とかでも良かったんじゃないの?」 ベリルはそれに小さく笑みを浮かべる。 「それではホーネストに手柄がつかん。特殊部隊は直ぐは動かんよ」 「あ、そか」 ベリルはニールの精神状態も考えているのだと察した。 長く捕らえられているのは良い状態じゃない。