クラウ・ソラスの輝き

「どうした」

 ノートパソコンを閉じたベリルは荷台でうなだれているダグラスに小首をかしげた。

「なんでもない」

 若干、鬱陶しそうに力なく応える。

 ダグラスはベリルに言い寄る男が何人かいた事を思い出し、うんざりした気分になったのだ。

 綺麗だとは思う、女だったら僕だって好きになるかもしれない。

 だけどベリルは男だ。

 親として師匠として、そして仲間としては好きだし尊敬している。

 でもそれは恋愛感情とは違う。

 どう逆立ちしたって僕にはそんな感情は芽生えない。