クラウ・ソラスの輝き

「しっかり聞いてんだな」

「あたりまえ」

 耳打ちに溜息を漏らす。どんな時でも気を抜かないのがベリルだ。

 そうして、遠ざかるフランクの後ろ姿を見つめながら少年は再び小さく溜息を吐いた。

 物珍しいのは仕方ない、しかし不死だからと言って見た目が変わる訳じゃない。

 そりゃあ、女の人から見れば凄い美形に映ってるのかもしれないけどとダグラスは肩をすくませる。

 確かにベリルの容姿は整っている。

 しかし、人間離れしているというほどじゃない。

 ただ、その雰囲気に呑まれ圧倒されてしまう。

 その存在感は人間離れしていると言えるかもしれない。