「で、何か用事?」

「チームリーダーさんに挨拶に来ただけだよ」

 その瞳にはそれ以外も含まれているようにダグラスには感じられた。

 しかし、それが自分の先入観だという可能性もあって少年は口をつぐむ。

「フランク」

「なんだい?」

 唐突に車の中から呼びかけられ振り返る。

「ダグのサポートを頼む」

「ああ、もちろん」

 発したベリルの射抜くようなエメラルドの瞳に男は少し手が震えた。

 ベリルは応えたフランクに小さく笑みを浮かべて再びノートパソコンに視線を落とす。