クラウ・ソラスの輝き

 そもそもダグラスはベリルに会うまで不死である事も知らなかったのだ。

 それも仕方がない、そのとき少年は傭兵だった父の影響で傭兵というものに憧れ、ベリルという存在に憧れていただけだなのだから。

 ベリルの弟子として一年が経過したダグラスは、本当の父であるセシエルの事を聞いて多少は悩んでいた時期もあった。

 父と同じハンターの道を歩むべきか、傭兵になるべきか──両方を天秤にかけたとき、やはり傭兵としての自分を思い描いた。

 実の父はハンターだったけど、傭兵も時々はこなしていたと聞いたしで、そうして少年は安直に、

「傭兵でいいか」と結論づけた。

 ダグラスは今、ベリルの装備しているものに興味を惹かれている。

 傭兵の世界に多少は慣れてきて、彼の真似をしたくなる年頃なのだろう。