「約束しよう」

 ベリルが断言するのは珍しい。

 確実な保証など出来かねるが、曖昧な言葉では動いてくれそうにない。

<必要な人数を後で連絡しろ>

 切られた端末をミハエルに投げ渡し、モリスたちに歩み寄る。

 ミハエルは慌ててその後ろを追いかけた。

「奴らの拠点はキャンベルタウンだ。中規模程度の組織だろう」

「結構でかいじゃん」

 すかさずダグラスが返す。

 ミーナたちにはよく解らないが、それなりの組織なのだろう。

「あまり無茶な事は出来んな」

 動かすのは警官だ、いつものようにはいかない。

「ヘッドセットは用意するの?」

「ホーネストにキャンベルの街警察への協力要請を」

 ベリルは少年の問いかけに頷き、ピックアップトラックのドアを開きながらミハエルに指示をした。

 そうして、ベリルとダグラスの二人は再び買い出しに向かった。