クラウ・ソラスの輝き


 ミハエルは戻ってきた車に大きく手を振り、車から出てきたベリルに駆け寄る。

 青みがかった金髪を揺らし、グレーの瞳で不安げにやや見下ろした。

「すまない、実は──」

 深い緑のスーツを整える事もなく促した視線の先にはマクスウェル家の人々と見慣れない男性が一人、芝生の上でこちらを見つめていた。

「何があった」

「ニールを助けて!」

「まず説明してよ」

 ダグラスはベリルにすがりつく少女をなだめた。