「おいっ!
どうした…?」

「へっ!?
あっ……
何でもないよ☆」


「………
だから……
無理しなくていいんだって!」

どうして……

どうしてあなたは
すぐにあたしのこと
分かるの?

どうしていつも
言ってほしい言葉を
言ってくれるの……?

「なんで……

 なんで分かるのよ!!」


「………

泣きそうな顔して
笑ってる……
馬鹿だな〜………」


「っー……」

「あっ!
おい!!!」


あたしは……
無意識のうちに
教室から出て走ってた…
どこに行くのかも
分からないのに……

幸い授業は
終わったところ……
でも、まだ
『礼』もしていないのに……


「うっ………」

また……涙が
こぼれる………