恐る恐る聞くと、途端に館長の顔がにっこりとゆるんだ。
「うれしいわぁ!そんなにやる気になってくれて。これがさっき出来たばかりの台本なの」
館長は机の上にあったコピーの束を一冊くれた。表紙に「オリオン座」と書いてある。
「来週からは春休みになるから、小学生向けの星座教室を開く予定なの。まずはオリオン座から始めて、いろいろな星座をわかりやすく紹介していきたいと思ってるの。じゃあ明日から早速、練習始めましょうか」
館長はとってもうれしそうだった。
私は一抹の不安を抱えていたものの、こんな私を頼りにしてくれているということがたまらなく嬉しく、なんとかこの館長の期待に応えようと心に誓ったのだった。