芽衣が六歳の時、保育園を卒園し、小学校に入学する。
芽衣は、小学校が楽しみでしかたなかった。
小学校には、芽衣の知っている人は一人もいない。
保育園の子は、皆別の小学校に行った。
芽衣も初めは少し怖かった。
皆と仲良くなれるか、友達はできるか、イジメられないか、沢山の思いがあった。
一年生の終わりには友達は少しだけどいた。
イジメなどはなかった。
二年、三年とあがっても、特に目立つ変化はなかった。
しかし、芽衣の中で皆の視線は今までとは違うという違和感があった。
お世辞にも、芽衣はスタイルがいいとはいえなかた。
世に言う肥満体なのだ。
これから芽衣の身に何が起こるか想像はつくであろう。
そう、イジメだ。
しかし、教科書を破ったり、落書きされたり、殴られたり、蹴られたりという、暴力的な事はなかった。
つまり、言葉攻め。
言葉という武器でイジメられていた。