「初めまして^^俺、鼎斗。見ない顔だけど、羅獅俯小(らしふ小学校)?」

近くの小学校をあげた。当たり障りのない会話だろう、根暗だとは思われないはず。

と様子を伺うと警戒たっぷりな目でこちらを見ていた。

「初めまして。違うよ、転校してきたんだ……だから友達いなくて^^;」

これはフラグが立った。困った顔で見つめるくりっとした大きな目が寂しさを俺に訴えていた。

迷わずこう答えた

「ぢゃぁ、俺が1番最初の友達な^^ょろしく!ぇーと…名前はー?」

「え?本当?ありがとう!!永沢。永沢ナナだよ。」

彼女は初めて笑顔を見せてくれた。くしゃっとなった顔が俺をドキッとさせた。


あんなにかったるいと思っていた入学式はナナとの出会いにより妄想を繰り広げる時間となっていた。

言うまでもなく時間はすぐすぎた。