「たっ、汰一君!?」 「ちょっと我慢して」 加減して腕を握ってくれてるから、全く痛くはなかった。 歩く速度も私の事を気にして歩いてくれている感じで……一体何で呼ばれたのか検討もつかなかった。 「ここ……入れるの?」 「鍵が壊れてるから――ここをこうして――ほら開いた」 「あ、凄い」