『今、何か言いかけた?』 汰一君が指差したその場所には、そう書かれていた。 私は汰一君を見て、音がする位に思い切り首を横に振る。 不思議そうに首をかしげているその姿も、とっても魅力的で……絶対実行してやるって心に決めたの。 それに本人に毎日触れなくても、本人の所有物でもいいみたいだし、なんだか心が少し軽くなった。