地味子な私と、人気者の彼



 もはや彼等の会話はクラス中の皆が聞いていた。


「汰一見せてみ。笑わないから。神に誓うから。髪だけに」


「お前面白くねーんだよ! とりあえず汰一見せてみ」


 先生がまだ来ないのをいい事に、皆して汰一君に注目していたし、指笛を吹く生徒までいる。