俺は君の家の前まで来ていた。 迷わずにインターホンを押せればよかったのに、 なかなか腕が伸びない。 『どうせ許してくれないだろ。諦めろ。全部おまえが悪いんだからな。』 頭の中で悪魔が囁いている。 そうだよ、悪いのは全部俺なんだ…… でも、そこで止めてしまったら……… 俺はホントに、最低な男になってしまう。 俺はインターホンを押した。