「はーい!練習は今日で最後よぉー!!初めから最後まで曲に合わせて通すから!みんな、位置に戻ってー!」


稲本さんがきっちり仕切る。


って…教室って狭すぎっ!神谷どこにいんのかわかんないぃ。


ドンッ!


「あ、ごめん。」


「うおっ。あぶねぇ。」


「ごめんなさい。」


あうう…なんでこんなに人にぶつかんのよ!
ってか、クラスのみんなでしょ!?こんなに人数多くないでしょ!!


はぁ。もういいや。離れて神谷探そ~。


と、人だかりから離れようとすると…。


「きゃっ!!」


グイッっと誰かが私の腕を引っ張った。


いきなり引っ張られたからバランスが崩れ、倒れそうになる。
って、なんで倒れないんだ?

ッパ、っと見上げてみると、神谷の顔が…。