「うはー…疲れた…。今日、すぐ寝れそうだ。」


部活が終わり、コンクリートの上で休む私。


あまり遅くまで残っていると怒られるから、すぐに帰り支度をする。


「お疲れ様でした!!さようなら!!」


先輩にあいさつをして、疲れ切った体を動かし家に帰る。


タイミングを合わせたわけではないが…丁度バスケ部も終わったところだった。


でも、ここで話しかけると面倒なことになりそうなので…速足で門をでる。


男の人独特の低い声で笑い声が聞こえる。


その中にときどきまじる高い声…。


たぶん稲本さんだろう。


後ろにいるバスケ部の様子を見たいけど、ぐっと我慢する。


すると、トントンと肩を誰かに叩かれた。


振り返ると、そこにはニコッと笑顔の柏木君がいた。


「部活今終わったの?お疲れ様!!俺達も最近練習ハードでさぁ…めちゃめちゃ疲れたよー。」


前と変わらない雰囲気で話す柏木君。


そうか…。別に柏木君の彼女じゃないんだから普通に話しても大丈夫なんだ。


「試合近いもんねぇ…。お疲れ様!!」