桜の見える丘(仮)



「…は?別れろ…?」


もう…先輩とか関係ねぇ…。


なにふざけたこと言ってんだよ!!!!


「そうだよ。彼女と別れろっつってんの。意味わかんねぇ?」


さすがに雅人もこの先輩の言動には許せなかったみたいだ。


「先輩。それはないと思います。確かに…彼女のことで集中出来てなかったとこもあったかもしれませんし…恋愛と部活を分けれなかった俺らが悪いです。でも…だからって別れろっておかしくないですか!?」


雅人は…この前矢田と両想いになって、いい感じだったのに。


そりゃ…嫌だよな。


矢田にはなんか過去があるみたいだし…恋愛についての。


だからこそ、雅人はもう恋愛のことで矢田のことを傷つけたくないんだろう。


必死に先輩を説得しようとしている。


「おかしくねぇよ。出来なかったお前らが悪いんじゃねぇの…?言われる前に初めっからそうしとけばよかったんじゃね?」


……まじ訳分かんねぇ…。


先輩だからって何でも許されると思ってんだろ…どうせ。


俺の怒りが…爆発しそうと思った時…プツッ…と何かが切れた。


「…ざけんのもいい加減にしろよ…。先輩だからって…なんでも許されると思うなよ…。プライベートのことにまで口出しやがって…。」


「あぁ?んだてめぇ。なにタメ口でしゃべってんだ。調子に乗んなよ、カス。」


もう…まじで許さねぇ…。


こんな部活…やめてやるよ!!!!


グッっと手に力を込めて…俺は辞めるを覚悟で先輩の胸ぐらをつかみに行こうとした――――――その時っ!!!