なにを勘違いしてんのか知らないけど…ひとつ上の先輩が怒っている。
すぐ怒るんだよなぁ…この先輩。
正直めんどくさくて名前も覚えてねぇわ…。
なんだっけな…。
く…く…栗…?
あっ!!!栗木先輩だ!!!
思いだしたぜ…俺!!!
「そんな怒んないでくださいよ。俺、サボってたんじゃなくて…暑くなったんで涼んでただけっすよ。"栗木"先輩。」
すると…顔がかぁぁぁぁと赤くなっていく先輩。
…?照れてんの?何に…?え、怒ってんの!?
眉間にしわがグググッと寄っていき…怒鳴った。
力が入りすぎて…眉毛が痙攣(ケイレン)している…。
「栗木だぁ…!?俺は"粟木(アワキ)"だ!!!先輩の名前間違うなんていい度胸じゃねぇか…。あぁん!?」
うわー…めちゃめちゃキレてるよ…。
しかもかなり俺に喧嘩売ってきている。
漢字似てんじゃねーか。しょうがねぇだろ。
ってか、すっごい下から睨まれてるんですけど…。
俺より10cmぐらい背の低い先輩。
確か…俺の身長って…184ぐらいだっけか…?
まぁ…どうでもいいか。
