桜の見える丘(仮)


待ってろ…か。


なんで命令形なんだか…。


でも…話しがちゃんとできるし…待っていようかな…。


教室に帰り、運動場で部活動する生徒を眺める。


「みんながんばってるなぁ…。」


自分の席に座り、顔を伏せる。


オレンジ色の夕日の光に照らされながら…私は眠ってしまった―――・・・。


「…に…寝てんだよっ!!!」


バシッと軽く頭をたたかれる。


「んー…?わぁあああああ!!!練習終わったのっ!?」


うわぁ…私寝てたのか…。


「終わったからここに来てんだろーが。お前がなんか怒ってどっかいくし。」


…いや…それは申し訳ないと思ってるけどぉ…。


そもそも悪いのはあの先輩だ!!!


「だって…少し話ししたかっただけだし…。」


「何、話って。」


ハァとため息をつきながらめんどくさそうに言ってくる。


本当に…ただ別れたかっただけだったのかな…。