桜の見える丘(仮)


「あ?んだ。お前か、神谷。1年のレギュラーなんだ。早く練習してこい、アホ。」


「いや…、多分そいつ。俺に用があってきたんです。」


「用だぁ?お前、部活中に女呼ぶとはいい度胸じゃねぇか。『決まり』を忘れたわけじゃねぇよなぁ…?」


ん…?決まり…?なんだそれ。


「いえ、忘れてません。日直だったんで、多分その用事です。」


日直!?今日は…荻原さんと福井くんだったような…。


「あぁ…日直か。それならしょうがない。早く話済ませて練習しろよ。」


「はい!!すいませんっ!!」


うざったらしい先輩は練習しているところに戻り…念願の神谷と話せるときが来た!!


「かみっ…「お前なぁ…!!!何しに来たんだ!!アホ!!!」」


………。アホだぁ…?


「神谷にアホなんて言われたくないわ!!バカー!!!!!」


素直に…話そうって決めてたのに。


また…逃げてきちゃった…。


はぁ…もう…バカなのは私でしょ…。


「…め…ちゃぁー…。」


ん?なんか…名前を呼ばれたような…。


気のせいか。


「み…めちゃぁー…!!美姫ちゃぁん!!待ってぇー!!!」