桜の見える丘(仮)


「え…えへへへへ…。」


恥ずかしさのあまり苦笑い…。


「美姫…ごめんね…。私が美姫一人にしたから…。帰って来た時には美姫どっかに連れて行かれるとこで…何もできなかった…。そこに2人が来てくれたからよかったけど…私…美姫が大変なことになってるのに何にも出来なかった…!ほんとに…ごめんなさいぃ…。」


うぇぇええんと泣きながら私に抱きつく葵。


葵もびっくりしてなにも出来なかったんだよね…。


「葵…泣かないでぇ…。葵が2人をつれてきてくれたから私助かったんだし!!ね?泣かないで?つられて泣いちゃうからぁー…。」


もらい泣きで私も涙を流す。


「あの~…お取り込み中申し訳ありません。いい加減海…入りにいかね?」


申し訳なさそうに柏木君が言ってきた。


「え、あぁ…ごめん。行こっか!!!」


私達の少し先を歩く2人。


日頃は見えてない背中があらわになる水着…。


ほどよい筋肉のついた背中…がっちりとしている腕…頼もしいと思わせるような後ろ姿…。


なんて…なんてかっこいいの!!!


「葵…。」


「ん?」


「鼻血でそー…。」


「出さないでよ。私も危ないんだから…。」


「「へへへ…。」」