桜の見える丘(仮)



家に帰って、お風呂も入り、晩御飯も食べて今…自分のベッドの上でにらめっこしてます。


携帯と先輩の携帯番号が書いてある紙と。


「どうしよう…メールしていいのかなぁ…。でも…うぅ~ん。」


私は携帯を握ったまま眠りについてしまった。







「うぅー…髪の毛ぼさぼさぁ…。」


「葵が寝坊するから悪いんでしょ!もう…私まで遅刻しそうだったじゃん!」


昨日…あのままねちゃったからなぁ…。


寝癖が直らない…。


プリプリ怒る(ほんとはそんなに怒ってない)真美にお弁当を渡す。


「ほら!お弁当食べにいこ!今日は屋上で食べたいなぁ!ね?いこ~!」


真美の腕をつかんで左右にブンブンふる。


私は子供か。


「しょうがないなぁ…。今日のお弁当のおかず何かわけてよねぇ~。」


やっぱ真美も子供か。おかずって…。


階段を上って行き、屋上にいけるドアを開ける。


心地いい風が私たちの髪をゆらす。


どうして屋上がいいなんて言ったんだろう…。


このときはあんなことを聞くなんて思ってもいなかった。