桜の見える丘(仮)


涙がこみ上げてくる。


一人で勝手にやきもち妬いて…一人で傷ついて…。


バカだ…私。


「…ッヒ…ク。…グスッ…。」


枕を…濡らす。


すると、何も言わず…ふわふわの布団の上から優しくなでる感覚が。


神谷は…こんなにも優しく私を大事にしてくれてるのに…私は何?


無視して…やな方ばっかりに想像して…。


神谷を…信じてなかったんじゃないかな…。


聞きたかったこと…全部聞こう。


最近稲本ちゃんと一緒にいたこととか…。


一緒に帰れない理由とか…。


稲本ちゃんと一緒に帰ってる理由とか…。


全部、全部言ってやればいいんだ。


もう、私の全部をわかってもらうんだ…。


そして…謝らなきゃ。


神谷を…ちゃんと信じきれてなかったこと。


そう…心に決めた時――――――・・・


「もう…俺、嫌なんだよ。」


――――――――・・・ぇ・・・?