鏡を見てると、目が真っ赤だった。


そりゃ…ずっと泣いてたら…こうなるよね。


「どうにかしないと…。」


水で顔を濡らす。水道水は少し冷たくて、熱くなった私の目を冷ましてくれた。


廊下からは生徒たちの声が聞こえてくる。


私…どれくらいここにいたんだろ…。


赤くなっている目を気にしながら、教室へ。


そこにはもう葵が来ていた。


「あー!美姫!どこ行ってたのさぁぁぁ!まだ来てなないのかと心配しなんだからね!」


プゥと頬を膨らます。


膨らんだほっぺを指で押してやった。


「ブゥッ!」


勢いよく葵の口から出た空気は音を立てた。


「ちょっ!何すんのぉ!?ぁーもう!恥ずかしいな!!!」



顔を少し赤くして怒る。恥ずかしかったんだろうな…。


結構、音大きかったし…何人かこっち見て笑ってたもんなぁ…。


「ねぇ、美姫…。あのさ…泣いてた?」


「え。」


やっぱり、ばれちゃうか…。