「あんたを好きだって思ってる子にそんな冗談通じないっていってるの!!付き合ってる…?ラブラブだ?そんな気持ちもないくせに…軽々しくそんなこと言わないでよ…!!私に…好きだって思ってる子に…」


ダメだ…。もう、止めらんない…。


自分の混乱が…止めらんない。


「そんな冗談一生言わないで!!!あんたなんか…もう好きでも何でもない。もう…知らない。あんたなんか…きら…い。」


涙があふれてた。次々に涙が。


止められなかった。私の本当の気持ちも。涙も。


全部あいつにぶつけちゃった。


そして…私はその場から…逃げた。


あんなとこ。居たくなかった。


あぁ…明日どうしよっかな…。体育祭…休んじゃおっかな。


あんなこと言っちゃって、もう取り返しつかないや…。


私の足は自然に屋上に向かっていた。


少し強めに吹く風が私の涙でぬれた頬を乾かす。


でも、その風の優しさに余計に涙が出てきた。


「…ック…ウゥ…ックゥ…」


もう…おしまいだ。


好きって…言っちゃった。勢いで…言っちゃった。


でも…もう、あいつのことなんか…


……………知らない。