君の面影



「悠、わりぃ…言い過ぎた」
「別に……ホントのことだしな」
「本当はわかってた。こんなの現実から逃げてるだけだって…けど、お袋がいなくなった穴は誰にも埋められねぇんだよ」
「誌真……」
「俺にとってお袋は唯一の安らぎだった……確かに一時は蔑ろにした、けど、やっぱり最後に見捨てずにいてくれた………だから、今度こそは親孝行しようと思って……っ……のに…」
「もう言うな……お袋さんだってきっとわかってる」
「くっそぉぉ……」


誌真は延々と泣きつづけた


俺にとって悠愛や仲間達がそうなように、誌真にとっての安らぎはお袋さんだった


その安らぎを大事にしようとした矢先のお袋さんの死……


それは誌真の心をたやすく打ち砕いた


「誌真、もぅタマはやめろ……それが今のお前がしてやれる唯一の親孝行だろ」
「悠……」
「天国でも悲しませるようじゃ、死んでも顔向けできねぇだろ!」
「…ぉう!!!」


誌真はタマを公衆トイレに流し、俺に笑顔を向けて踵をかえして行った


けど、誌真はまた“ヤル”だろう…


タマ、つまり薬はちょっとやそっとじゃ止められねぇ……


コレばっかりはどうしようもねぇ