あれ…?

俺、何でそんなことを思ったんだ?

確かに弥生はキレイだと思うけれど…何で、花火よりもキレイだなんて思う必要があるんだ?

花火を見つめている弥生の横顔に、俺の心臓がドキドキと鳴り始める。

何なんだ、この気持ちは…?

どうして心臓がドキドキと鳴っているんだ…?

まさか…いや、違う。

俺は首を横に振って、自分が思ったこの気持ちを否定した。

ありえないだろ…。

相手は、血が繋がっているかも知れない姉貴だぞ…。

なのに…何で、その姉貴を相手に心臓がドキドキと鳴っているんだよ…。

もしかしなくても、俺は弥生に恋をしてしまったのかも知れない。

血が繋がっているかも知れない彼女を好きになってしまったのかも知れない。

遠くの花火を見つめているその横顔に、1度は否定した自分の気持ちを認めざるを得なくなってしまった。