「もしかしてとは思うけど、男?」

俺は目の前のトーゴってヤツに聞いた。

トーゴはムッとしたように唇をとがらせると、
「そうっすけど」
と、言った。

ああ、唇をとがらせたその顔も美しい…じゃなーい!

「ウソ…」

「ホントっすよ」

トーゴはポケットから財布を取り出した。

財布から何かを出すと、俺にそれを渡した。

免許証だった。

わあっ、写真も美人…じゃなくて!

「ホンマや…」

トーゴは、正真正銘の男だった。