春も嵐も

何か、
「気が抜けた感じ…」

俺の心の中を読んだのか、弥生が言った。

「この場合はどうなの?」

俺は正座をして痺れた足をさすりながら、あぐらをかいた。

「…わかんない」

弥生がため息混じりに言った。

「あんなお父さん、初めて見たから…」

「そうか…」

何にも行動を起こさず、ただ一言だけ言って親父は居間を出て行った。

それだったら、殴られた方がまだマシだったかも知れない。

そんなことを思いながら、俺はため息をついた。


その翌日、親父がどこかへ行ってしまった。