春も嵐も

どうでもいいけど、今から言うんだよな?

“娘さんをください”って言ってる途中で失神してしまったら、どうしてくれよう?

「それで、話は何だ?」

親父が話しかけてきた。

その瞬間に俺はきたと思って、身構えた。

心臓は、バクバクだ。

こんなにも心臓が動いてるのって、初めて親父と会った時以来じゃねーか?

あの頃が懐かしいわ…と、しみじみしている場合ではないことを思い出して、俺は姿勢を正した。

「実は…俺と弥生は、つきあってるんだ」

言っちまった。

親父の反応が怖くて仕方がない。