「姉弟じゃなかったから、もうつきあってるんでしょ?」

「あー、うん…」

我ながら、曖昧な返事である。

「って言うか…美波こそ、杉里さんとどうなの?」

弥生が聞いた。

「私?」

自分を指差した美波さんに、
「他に誰がいると思ってるの?」

弥生は言い返した。

「私は、あの人が1人前になるまで待ってるって決めてる…って、話を変えようとしてんじゃないわよ!」

美波さんに怒られた。

余計なことをしない方が身のためのようだ。

「私は、あんたたちに感謝してるの」

美波さんが言った。