成熟と化して




一方その頃紙田は…

「はい、今日の商品はこのタワシ!!ただのタワシじゃないよ。実は―…」

学校の周りで、テーブルを設置し、その上にタワシを何個か置いている。

「ほらほら、奥さん、見てよ。みるみる汚れが落ちていくよ~」

すごーい、などの声が上がる

「お値段は?」

ある一人が言う

紙田はフッと笑い

「今ならなんと!!108円!!108円!!お買い得だよー!!108円!!!」

しつこい程値段を言ったあと、奥さん達がワーキャー言いながら我先にと買おうとする。

「はいはい、ちゃんと並んでくださーい。もう困っちゃうな」

ニヤニヤ笑いながら紙田はお金を貰いながらタワシを渡してる

「さあ!!まだまだあるよ!!!」


数分後、タワシは完売した。

「よし、ゴミ拾い再開するか」

紙田は売上金を持ち、逃げるようにその場を離れていった




「うーん…いまいちいいお店がなかったな」

焼きとうもろこしを食べながら、佐藤は呟いた。
佐藤は一通りグランドのお店を見ると、校舎の中に入っていく

もはやゴミ拾いをする気など、微塵もなかった。

「パンダ屋ハウス…?気になるな…」

焼きとうもろこしを完食し、ゴミを自分が持ってる袋に入れた。

袋の中には、かき氷の入れ物やら、たくさんあった。