「龍神くんは、就職?」
「くん付けで呼ぶな」
と、最初に言った後、
「ああ、実家をついだ」
「へー」
紙田は大して興味なさそうに言ったあと、思い出したかのように
「そういや、姫と平は元気?」
「妹たちのことか?元気だよ」
「よかった」
安堵の笑みを浮かべた
それからも龍神と話をし、二人は校門を出た。
焼肉パーティーをするために。
〇
それから何年後。
紙田は二十歳になり、佐藤は十九になっていた。
今日は、盛り上げ部が集まる日だった。
「久しぶりですね」
紙田より少し遅れて佐藤が店にやってきた。
紙田期の部員は二名だったので、ここから開始だ。
「どーだ仕事は?」
「大学です」
「あ、マジで?ガハハハーそうかそうか」
もう既にべろんべろんに酔っている紙田を見て、少しため息をつく佐藤。