二人は、部室に行った。しかし鍵は掛かっており、ノックをしても返事はなかった。
「帰ったのか、佐藤」
「ザンネ…ガガーピー」
また、アホタは壊れた。
「おいおい…」
アホタの修理に取り掛かろうとするが、機材も何もない
無理だった。
「仕方ない」
アホタを部室のドアの前に置き、紙田は自分の教室に向かった。
しかし、皆もう帰っていた。
「何だよ、早いな」
そこで紙田はあることを思い出した。
―そういや、卒業後、公園に集まるって言ってたな。
紙田は公園に行ってみた。
クラス皆の姿と、後輩などがいた。
しかし、佐藤はいなかった。
「…薄情だな」
「誰がですか?」
後ろから声が聞こえてきた。
聞き間違うはずのない声。
紙田は後ろを振り返る。そこには―


