そこには何故か老婆の姿も。

「なんであんたが乗ってんだよ!?」


「いいじゃないか、家潰れたんだし」

「とりあえず、鎌をどっかやって下さい!!」

「キエウセロ」


「わかった、わかった」

老婆は崖に鎌を落とした。

「ばかっ!!何してんだよ!!下に人がいたらどうするんだよ!」

「…いや、崖の下に人はいないでしょ」


「あのー…」

救助隊の人が、紙田たちに聞く

「なんだ、申してみよ」

「先輩、偉そうに言わないで下さい」

「…あなたたち、さっきから誰と話してるんですか?」

「「「…?」」」

「誰って、老婆だろ」

と、紙田は老婆が座っていた方を向く

―…いない

紙田と佐藤は、一瞬で鳥肌が、体にできた。

ちなみに私は鳥肌のことをササイボと言う。

「幽霊じゃねーかー」

「もしかして、山姥」

「ヤマンバハコドモヲカマデコロス。アノヒトハタスケテクレタ。ダカラチガウ」

「うるせー、長文喋んな」

「シツレイナ」

「喧嘩してる場合じゃないでしょ二人とも!!あー…インタビューすればよかった」

別の意味でショックを受ける佐藤。

救助隊の人は苦笑いしながら、前を向いた