「悪い?」
佐藤はいつも通りの冷たい口調に戻った
「上野くん、君は俺に過大評価しすぎだよ。普通の人間だった?当たり前じゃん。特殊能力を持ってるわけじゃないんだし」
自嘲気味に笑うと、上野の方を嘲る目付きでみた
「盛り上げ部は、一日だけ、標的を楽しまさせなきゃいけないんだ」
「え?」
「だからさ…」
そう言って中から拳銃を出した。
「俺と、鬼ごっこしようか?君が最後まで逃げ切れば勝ちだよ?」
「!!!」
上野の顔は恐怖の色で染まる
「俺が鬼だ。君は逃げてね。10―」
そう言って、上野は駆け足でトイレから出る
「9、8、7、6―」


