「……」

ツーツーという音を聞きながら、紙田はあることを思った

「はっ!!あ、あいつ、宇宙人に拐われたのか!!」

電波の紙田はほっとき、話を進める。




翌日。

「はい、どーぞ」

上野は早く入部しろと言わんばかりに、入部届けを佐藤に渡した

「ありがと…」

上野は写真とはえらい違いで、めちゃくちゃ楽しそうだった。

「俺さ、嬉しいんだ」
「…?」

佐藤は怪訝そうな顔で上野を見たが、当の本人は全く気づいていない感じだった。

「佐藤くんと仲良くなれるなんて」

―…いや、まだ仲良くはなってない
てか、もう楽しいなら、辞めてよくないか?

「おーい、佐藤」

―遠くからは紙田バカの声が聞こえくるし

「…誰?」

「ちょっとね」

そう言って、上野の場所から離れ、紙田の場所に行った。

「先輩、ちょっとこっちに…」

「お、おお」

教室から廊下に出て、そのままトイレに直行した。

「なんだ?」

「もう上野くんはハッピーライフらしいです。だから辞めましょう。このままじゃ、入りたくもないテニス部に入らせる」

紙田はハハハと笑い、
「いーじゃん。テニス部。うちの部は、掛け持ちいいし」

「………」

「それに、盛り上げ部よりテニス部の方がいいと思うぞ。うん」

―いや、俺は嫌なんですけど。疲れるから