成熟と化して


「何になるんだよ」

「ヒーローマンになって、家に忍び込む」

「そのときは不法侵入で訴えるからな」

「そのときは家爆発させるから大丈夫」

「全然大丈夫じゃねーよ!!不法侵入より大罪だぞ!!」

「大丈夫。お前のせいにするから」

「お前、結構素直な奴だな」

「お前は死ね」

ま、と紙田は言い

「今日はお前が何を言おうが、家を爆破させるから」

「いや、最初と主旨変わってねーか!!?」

「おお。ま、安心しろ。弟たちと母さんと父には手出さないから」

「それ遠回しに俺にしか攻撃しないってことだよな?」

「おお」

「…ぶっ殺す」

「来な」

挑発する紙田にのり、龍神は殴ろうとした、が

―キーンコーンカーンコーン

チャイムが鳴った。授業が始まる

龍神兄ちゃんは仕方なく自分の教室に帰っていった。




放課後、紙田は言った通り龍神の店に言った。

店の当番は今日も龍神だった。

「よー、龍神兄ちゃん」

「………」

龍神はあからさまに嫌な顔をしたあと

「……その呼び方、やめろ」

「ぜはははははははは」

「ティーチか!!!つーか帰れよ!!」

「嫌。里果ちゃんどこ?里果ちゃんとあんなことやりたい」

「里果に何するつもりだ」

「えーっとまず、ベッドに」

「やめろ。うん、やめろ。絶対やめろ。つーか死ね」

「嫌。断固拒否だ」

「それはどっちだ?士ねの方か?」

「うん。女の子襲うほど、落ちぶれてねーよ」

「まぁ…そうだな」

納得したあと、龍神は紙田を無視し、また店の番をやり始めた