その途端に、私は九条君から素早く離れて、フニャッと力なく床に座りこんだ。 もちろん、九条君には背を向けている状態だ。 やだ…… 私……別に走ったわけでもないのに…、なんでこんなに心拍数が速いの…? ドクンドクン…という鼓動が、いつも以上に大きな音に感じた。 「紗智…。」 九条君の声に過剰に反応してしまって肩が思いっきり上がる。 赤くなってる顔を見られたくなくて、九条君の方に振り向かずに頬を手で押さえた。