ん…? 床に倒れた瞬間、なんか唇に変な感触があった気が……。 そんなことを思いながら、反射的に瞑ってしまっていた目をゆっくりと開けた私は、驚きのあまり、声が直ぐに出てこなかった。 なぜなら、目の前に… 九条君の端正な顔がかなりのアップで映りこんできたからだ。 「痛たた……」 九条君は顔を少し歪めて痛がっている。 も……もしかして… さっきの一瞬感じた変な感触って… く、九条君の唇!?