「と、図書室で勉強してたの。ほら、答えたんだから、生徒手帳…返してよ。」 肩を掴んでいる九条君の手を払おうとしたけど、今度はその手首を強く掴まれてしまった。 「朔矢って…、紗智の何?」 「え?」 「……彼氏?」 手首を握る九条君の力が少しだけ強くなったような気がした。