「九条君には関係ないから。」 「でも、探してるんだろ?」 「だから、九条君には関係ないってば!私のことは構わなくていいから、席に座って………」 「関係あるよ。」 私の言葉を遮るようにして、九条君が声を出した。 ピタッと手の動きを止めると、九条君は制服のポケットから取り出したものを私の前に差し出す。 「紗智の探してるモノって、これじゃねぇの?」