放課後恋愛


視界の先にいるのは、もちろん九条君。


私がいつも勉強をしている、お決まりの席の隣に座りながら、ニヤリと笑みを浮かべている。


なんだ…、女の子たちと帰ってなかったんだ…。


思わず、ガクッと肩を落とした。



「そんなところで突っ立ってないで、早くこっちに来いよ。照れてんの?」


頬杖をつきながら私を見ている九条君に、鋭い視線を惜しみなく飛ばした。


「照れる理由がないでしょ?変なこと言わないでよ。」


私は、九条君のいるテーブルの所にやって来ると、床下へと視線を落とした。